EdgeHD 925 CGE 鏡筒は、鏡筒内のバッフルに補正レンズを組み込んだフォトビジュアル光学系を採用しています。一般的なシュミットカセグレン鏡筒では視野の周辺に像の歪み（像面湾曲）が生じやすいのに対し、本光学系ではこの影響を最小限に抑え、視野の端まで歪みがなく、シャープな理想的な星像を結びます。 これは、天体写真撮影において特に重要な特長です。主鏡、副鏡、補正板には、高性能な独自のスターブライト XLT コーティングを施しています。このマルチコーティング技術により、鏡筒全体の光の反射率が大幅に向上しています。非常に淡い天体からのわずかな光も効率よく集めることができ、明るくコントラストの高い画像を実現し、卓越した観測体験を提供します。

鏡筒内には、主鏡の裏側から熱気を効率的に排出するための通気孔（ベントシステム）が組み込まれています。これは、鏡筒内の温度差によって発生する気流の乱れ（筒内気流）を防ぐための重要な機能です。この通気孔には特殊なフィルターが内蔵されており、温かい空気のみを外に逃がし、同時に埃や塵の侵入をしっかりと防ぎます。これにより、光軸の乱れや画質の低下を防ぎ、安定した観測環境を維持します。鏡筒の焦点合わせを行った後、主鏡を所定の位置にしっかりと固定するためのミラークラッチノブが搭載されています。特に長時間露光を伴う天体画像撮影において、ミラーが動くことで発生するミラーシフト（ピント位置のズレ）を効果的に軽減する役割を果たします。これにより、シャープで高精細な天体写真を安定して撮影することが可能になります。

鏡筒本来の焦点比である f/10 での観測および撮影に対応します。この焦点比は、銀河や惑星状星雲などの小さなディープスカイオブジェクトを捉えるのに必要な高精細なイメージスケールを提供します。高倍率での詳細な観測や、高い解像度を求める撮影に最適です。さらに、鏡筒の副鏡を取り外し、サードパーティ製の専用レンズアクセサリーと交換することで、驚異的な超高速 f/2 撮像が可能です。f/2という明るさは、非常に短い露光時間で大量の光を集められることを意味します。これにより、広範囲の星雲や星団を明るく、詳細に写し出す広視野撮影が可能となり、天体写真撮影の幅が飛躍的に広がります。

EdgeHD 925 CGE 鏡筒のすべての光学面には、Celestron独自のStarBright XLTコーティングが施されています。この高性能マルチコーティング技術は、光が焦点面に到達する割合である透過率を最大限に高めるために開発されました。光量ロスを効果的に低減し、特にシュミット補正板では最大97.4%という驚異的な透過率向上を実現しています。その結果、最も広い視覚的および写真撮影のスペクトル全体で高い光透過率を実現。これにより、コントラストに優れ、極めて鮮明な像が得られ、暗い天体観測や高精細な天体写真撮影において、その真価を発揮します。

本鏡筒には、快適で効率的な観測をサポートするための複数のアクセサリーが標準で含まれています。
1. 9×50 ファインダースコープ
対物レンズ径50mm、倍率9倍のファインダースコープは、明るく広々とした視界を提供します。この高性能なファインダーにより、目標とする天体への導入が格段に容易になり、スムーズに観測を始めることができます。
2. 2インチ ミラーダイアゴナル
光路を90度に曲げる2インチサイズのミラーダイアゴナルが付属しています。これにより、天頂付近の高い位置にある天体を観測する際も、無理のない快適な角度で観望することが可能です。また、大口径の2インチ接眼レンズを使用できるため、広大な視野での観測に対応します。
3. 23mm Luminos 2インチ接眼レンズ
広角な視野が特長の23mm Luminos 2インチ接眼レンズもセットに含まれています。 通常の高倍率接眼レンズとは異なり、高い倍率（102倍）でありながら広々とした視野を提供します。これにより、拡大した天体（惑星や小さな星雲など）をより迫力ある視界で捉えることができ、長時間の観測における目の疲れを軽減します。