インカム自体は、以前使用したことがありましたが、Cardoは、通信、音質、装着など全てにおいて出来が良く、こういうの待ってたと言うのが率直なところです。

ヘルメットへの取り付けは、説明書を見る必要がないくらい簡単でした。耳の部分が空いているタイプは工夫が必要かも知れませんが、ほぼすべてのヘルメットに装着可能だと思います。グルーピングは簡単で、一度グルーピングすると電源を入れるだけでつながります。

Cardoはとにかく音質が良い、これはスピーカー専門メーカーのJBLを採用しているからでしょうか…。雑音もなくクリアに聞こえるのも◎です。バックカントリーでは、見通しの良いとことはもちろんクリアに聞こえます。起伏があり完全に姿が見えないところでも、～15メートルくらいであれば繋がります。それ以上の距離の場合音声の案内が流れて接続が切れます。この音声案内は、つながっているか、いないかの状況がわかるので、とても親切だなと思いました。

また、距離が近づくと自動的に接続が復帰します。この時もちゃんと音声の案内があります。バックカントリーを含め、いつも天気が良いわけではありません。ガス（霧）が出て近くにいても姿見えないこともあるし、起伏がなくても姿が見えなくなる距離が離れてしまうこともあります。その様な状況でのグループとのコミュニケーションにおいてCardoのインカムはとても便利です。

トランシーバーの場合、自分が喋る、相手が喋るが分かれていて、都度ボタンなどを押して会話しなければならない。Cardoはハンズフリーで、常に双方向で繋がっているので、普段のように会話ができるところが大きな違い。グループでの使用ができるのも嬉しい。１：５人（例）が同時に会話に参加できます。また、混線（他のグループと同じチャンネルで繋がってしまう）してしまい途中でチャンネルを変えたりする必要もないので、チャンネル設定で苦労することがありません。

今後は、コーチングなどでの活用が期待できます。これまでは、アドバイスを受ける選手が滑り終えて、近くに来るまでアドバイスができませんでしたが、選手が滑走中にアドバイスができ、コーチが滑走中にアドバイスを受けることで、その場でアドバイスを反映した滑りに取り組むことができる。これは大きいですね。

これまでは、マンツーマンで近くで滑っていたとしても、大声でアドバイスをしなければならなかったので、コーチング、レッスンの質も格段に向上するでしょう。プライベートでは、友人たちと滑走する際、リフトに乗っている時などの会話を楽しみたいと思います。Cardoは、非常に優れたコミュニケーションデバイスだと思います。