バイク用インカム業界初の「衝撃検知」機能とは
PACKTALK PROの「衝撃検知」機能は、バイク用インカム業界ではカルドが世界で初めて搭載した、革新的な技術です。
技術革新をブランドのコアに据えるカルドのアイデンティティと、ライダーの安心・安全を考え抜いた機能性が融合した全く新しい機能です。
1. 衝撃検知機能とは
機能の仕組み
PACKTALK PROの衝撃検知機能は、3つの要素で構成されています。
①PACKTALK PRO インカム本体
内蔵のIMUセンサー(慣性計測ユニット)が、加速度と角速度を連続的に測定および記録します。
②スマートフォン
「カルドコネクト」アプリが、GPSと速度パラメータを継続的に記録します。スマートフォンが、インカム本体とクラウドシステムの間をつなぎ、3者間の中心として機能します。アプリは緊急連絡先の設定、変更、または修正にも使用されます。
③クラウドベースの分析システム
インカム本体から衝撃アラートを受信し、衝撃前後の走行パラメータを抽出します。クラウドシステムは、衝撃検知のアルゴリズムを実行し、衝撃の前・最中・後のデータに基づいて、アラートが実際の事故かどうかを判断します。また、本システムは事前に設定された緊急連絡先への通知も行います。
2. 事前設定
設定方法は公式チュートリアル動画をご参照ください
3. 衝撃検知機能に関するQ&A
「衝撃」をどのように定義していますか?
衝撃の正確な重大性を定義することは、最終的には見る人の判断に委ねられますが、カルドは医療処置が必要となるような重大な事象を検出することを目指しています。また、動画のような方法で衝撃テストを行っています。
スマートフォンに内蔵された緊急サービスだけに頼ることができないのはなぜですか?
■現在のスマートフォンの衝撃検知機能は、自動車事故に向けに調整されています(一部のスマートフォンではガラスが割れる独特の音を聞く機能もあります)。一方で、バイクの衝撃事故はまったく異なるプロファイルを持ち、スマートフォンの自動車向け衝撃検知メカニズムが作動する可能性は低いです。Cardoが実際のシミュレーションでシステムを衝突・転倒テストを行ったところ、ほとんどのケースでスマートフォンの衝撃検知機能が作動しないことが判りました。Cardoのシステムとアルゴリズムは、バイク衝突や転倒の独特な特性を分析するように調整されており、ほとんどの自動車事故では無関係な多数のパラメータ(角速度や位置の変化など)が含まれています。
■IMUを内蔵したPACKTALK PRO本体ユニットはヘルメットに取り付けられるので、特に頭部が感じるものを感知します。これだけでも、例えばスマートフォンだけが飛んで行ってしまった場合と比較すると、事故の重大性を把握する上ではるかに正確で信頼性があります。
■クラウドシステムを全体的なソリューションの一部として採用することで、Cardoシステムはどのスマートフォンベースのサービスよりもはるかに信頼性が高くなっています。スマートフォンが破壊されたり、クラッシュ後に機能しなくなったりした場合でも、Cardoのクラウドシステムは緊急メッセージを送信し、 緊急連絡先がアラートを受け取るようにします。
衝撃の際にスマートフォンが壊れてしまった場合はどうなりますか?
衝撃検知アラートを受信すると、クラウドシステムは衝撃前と衝撃後の走行データをスマートフォンに照会します。スマートフォンに接続できない場合(ほんの1秒前にクラウドに接続してクラッシュフラグを送信できたことを思い出してください)、クラウドシステムは衝撃が発生したと見なし、事前に登録された緊急連絡先にアラートを送信します。
スマートフォンが衝撃時に飛び出し、PACKTALK PROのBluetooth通信範囲から外れ、なおかつ電源が入ったままの場合はどうなりますか?
クラウドシステムは衝撃検知アラートをスマートフォンに送信します。所定時間内に解除されない場合は、衝撃が発生したと見なし、緊急連絡先にアラートを送信します。
インカム本体やヘルメットを誤って落とした場合、衝撃イベントとして識別し、緊急連絡先に通知する可能性はありますか?
可能性は低いです。インカム本体はスマートフォンにGPSデータと速度を照会し、クラウドシステムは衝突前後の走行パラメータを照会しているため、どちらの場合もシステムは静止状態を正しく識別し、それを無効とみなします。
システムが衝撃を誤認識する可能性 は?緊急連絡先に、実際には発生していないクラッシュが通知されますか?
Cardoの衝撃検知システムは、業界で最も信頼性の高いシステムとして入念に設計されていますが、100%確実なシステムなど存在しないことを認識しています。そのため、衝撃検知アラートから30秒間の猶予時間を設け、以下のいずれかの方法でキャンセルできます。
・インカム本体のいずれかのボタンを押す
・ボイスコマンドで「無視」と言う
・アプリ画面でキャンセルを押す
キャンセルした場合、システムは音声メッセージでキャンセルを確認し、通知が緊急連絡先に送信されることはありません
システムが実際の衝撃を見逃す可能性は?
Cardoの衝撃検知システムは、業界で最も信頼性の高いシステムとして入念に設計されていますが、100%確実なシステムなど存在しないことを認識しています。Cardoの衝撃検知システムは学習アルゴリズムに基づいており、今後も世界中のライダーから収集される多くのデータによって、常に改善されます。
緊急連絡先に指定した人が、自分と一緒のバイクに乗っている場合はどうなりますか?
どんなシステムも完全ではありません。バイクの同乗者を緊急連絡先とすることは、おやめください。緊急連絡先の変更は、「カルドコネクト」アプリで簡単にできます。
緊急連絡先に指定できるのは1人だけですか?
現時点では1人のみですが、未来のアップデートで、複数人に広がる可能性があります。
衝撃検知を有効にするには有料サブスクリプションが必要ですか?
Cardoの衝撃検知ソリューションのすべての機能はPACKTALK PROの価格に含まれており、追加のサブスクリプションは必要ありません。ただし、「カルドコネクト」アプリを実行してCardoクラウドシステムに接続するには、有効なデータプランに加入したスマートフォンが必要です。また追加のe-callサービスは、将来的に一部の地域で提供される可能性があります。これらのe-callサービスが提供される場合、追加のサブスクリプションが必要です。
衝撃検知の位置情報を、緊急連絡先にはどのように伝えますか?
緊急メッセージには、Googleマップに表示される位置情報へのリンクが含まれます。
DMCグループで走行している場合、グループメンバーはアラートを受け取りますか?
現時点ではこの機能は含まれていませんが、今後のリリースで検討していく予定です。
衝撃時にインカム本体がクレードルから外れるとどうなりますか?それでも衝撃を検知できますか?
はい、検知します。インカム本体がマグネット式クレードルから外れるのに必要な力は、一般的な衝撃時の重力加速度をはるかに超えているため、クレードルから外れる前に衝撃検知しクラウドシステムに通知する可能性が高いです。
携帯の電波が届かない地域で事故が起きたらどうなるのか?
システムが作動するためにはスマートフォンのインターネット通信環境が必要です。電波が届かない状況での対応策は、現段階では検討中です。
スマートフォンのモーションアクティビティ、位置情報、バックグラウンド位置情報に対して、アプリからのアクセス許可を行わないとどうなりますか?
衝撃検知機能は、これらのパラメータにアプリのアクセス許可を付与しないと機能しません。
衝撃検知メカニズムは、スマートフォンなしで、またはスマートフォンのバッテリーが消耗した状態でも機能しますか?
衝撃検知機能にはインカム本体・スマートフォン・クラウドシステムの3つの要素すべてが連携して動作する必要があります。インターネット通信可能なスマートフォンがないと、衝撃検知は機能しません。
衝撃検知機能をオンにしている場合、インカム本体やスマートフォンのバッテリー・動作時間にはどう影響しますか?
PACKTALK PROのハードウェアは、動作時間への影響を最小限に抑えながら、追加された衝突検知メカニズムに対応するよう再設計されています。アプリがスマートフォンのバッテリーに与える影響は、ナビゲーションアプリを実行した場合と同様で、複合的なものではありません。つまり、すでにお使いのスマートフォンでナビゲーションアプリを実行している場合、バックグラウンドで実行される追加の「カルドコネクト」アプリの影響は最小限です。
衝撃検知機能をオフにすることはできますか?
はい、できます。「カルドコネクト」アプリの設定メニューで衝撃検知を自動から手動に切り替えます。手動設定ではシステムが作動するために乗車開始を入力する必要があります。オフにしておく限り、衝撃検知は機能しません。
衝撃検知機能は走行ルートをバックグラウンドで追跡して保存しますか?
いいえ、そうではありません。クラウドシステムはルートを記録したり継続的に保存したりすることはありません。
衝撃検知機能はオフロードやモトクロス環境もカバーしていますか?
現時点ではオンロードのみをカバーしています。将来的にはその他の走行シナリオにも拡大する予定です。
PACKTALK PROのセンサーは何を計測していますか?
PACKTALK PROの内部測定ユニット(IMU)は、3つの軸で加速度(Gフォース)と角速度を測定します。
4. オートON/OFFに関するQ&A
オートON/OFF機能はどのように作動しますか?
ヘルメットの静止状態が60秒経過したことをIMUが認識すると、電源をOFFにします。インカムを机に置いた時のような、完全停止を認識していますので、例えば信号待ちで停車している時にはOFFになりません。
オートON/OFF機能を有効にするにはどうすればよいですか?また無効にできますか?
「カルドコネクト」アプリの設定メニューからONにしておけば、インカム本体をONにするだけで有効になります。無効にしたい場合は、アプリの設定メニューからできます。
オートON/OFF機能を有効のままにしておくと、バッテリーは消耗しますか?
インカム本体を休止状態から起動するために必要な消費電力は小さく、バッテリーを完全に消耗するまでには数週間かかります。
インカム本体を長期間保管する場合はどうすればよいですか?
インカム本体を手動でOFFにすることをお勧めします。
5. 免責事項
衝撃検知機能に関する免責事項(メーカー保証規定より抜粋)
当社の衝突検出サービスをご利用なさる場合は、このサービスだけに頼らず、すべての事象または状況でこのサービスが適切に機能するよう保証されていないことにご注意ください。ルートを共有したり、所定の時間にどこにいるかを他の人に知らせたりするなど、他の予防策を講じる必要があります。衝突事例の発生時に緊急連絡先に連絡する唯一の方法として、衝突検出サービスのみに頼ることは避けてください。
衝突検出サービスは保証されたサービスではありません、また、携帯電話の位置情報サービス(GPS)の操作、Cardoアプリを使用するCardo装置および/またはご使用の携帯電話の適切な接続、ご使用の携帯電話にCardoアプリの権限を付与して要求に応じセンサーを有効にすること、ご使用の携帯電話がモバイルネットワークに接続されていること、ご使用の携帯電話および/またはCardo装置のバッテリー残量があることなどを含む(これらに限定されません)様々な要因に依存しています。これらの要件のいずれかが満たされていない場合、衝突検出サービスは動作しません。
衝突検出サービスは、衝突事例の発生時に緊急連絡先または緊急サービスにご自分で連絡することに代わるものではありません。また、ご旅行の際に他の人にルート、目的地、予想到着時間の詳細を知らせるなど、引き続き安全予防措置を取る必要があります。当社の衝突検出サービスは、現在のところ緊急サービス/応答システムには通知/警報を送信しないことに注意してください。