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キーキャップについて

目次

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キーキャップについて

キーキャップとは、キーボードのキースイッチにつけるキャップであり、キーを打つ時に触る部分をいう。キーキャップは主に「色」「形状」「素材」「印字(印刷)」の4つの要素で作られている。

 

キーキャップは、もっとも手が触れる部分のため、素材と印字が重要となる。一般的に流通しているキーキャップで、最も劣化が少ない素材はPBT。消えにくい印字方法は昇華印刷であるが、印字が細かくない場合には、文字が消えない2色成形などもある。

 

また、キーキャップには、様々な色や形があり、キーボードの見た目を変えるためファッション的にキーキャップを変えることもできる。よく使うキーの色・形を変えることで、視認性が上がったり、誤打が減ることもある。自分のキーボードを、簡単に使いやすく、オリジナルのキーボードとしてカスタムできるパーツである。

 

キーキャップの高さや形状(プロファイル)があり、キータッチ(打鍵感)を変えることができる。また、注目されることが少ないが、キーキャップの厚みや素材によってキーキャップの重さ・硬さが変わってくるため、キーキャップを変えるとキータッチ(打鍵感)にも影響がでる。

 

メカニカルキーボードのキーキャップの交換には、キーキャップ引き抜き工具がオススメです。キーキャップを外す際の、キーキャップやキースイッチへのダメージを少なくし、簡単に取り外せます。

 

キーキャップの交換にはキーのサイズ(主に横幅)、高さ、形状、配列、対応キースイッチなどを確認して交換します。配列等についての説明は、コチラ。

キーキャップの色

キーキャップは、キーボードのパーツの中でも見えている面積が多い。そのため、キーキャップの色を変えることで、雰囲気を変えたり、ファッション的に、かわいい見た目や、おしゃれな見た目のキーキャップで自分の好みに合わせたりすることができる。また、一部のキーキャップの色を変えることで、よく使うキーや重要なキーの視認性をあげたりすることもできる。

 

キーキャップの色と印字の色によっては、黒キーキャップに黒い文字を印刷した無刻印のようなキーキャップにしたり、白キーキャップに黒い文字を印刷した視認性の高いキーキャップにするなどの変更もできる。

 

ゲーミングキーボードとして使う場合などは、WASDキーや矢印キーの形や色を変えることによって視認性をあげることできる。

 

ARCHISS PBTカラーアクセサリーキーキャップ

キーキャップの素材

メカニカルキーボードのキーキャップは主にPBTとABS製が多い。PBTは、エンジニアプラスチック(エンプラ)で、電子部品(コネクター、スイッチなど)、自動車部品などにも使われる。ABSは、汎用プラスチックといわれ、家電製品のハウジング、自動車の内装部品などにも使われる。素材によって、素材の硬さ・重さなどが違うため、キーキャップの高さや形状(プロファイル)が同じでもキータッチ(打鍵感)が変わる。また、印刷方法などとも関連し、昇華印刷など熱を加える印刷方法などは、熱に強いPBTが選ばれることが多い。

PBT

PBT(ポリブチレンテレフタレート (Polybutylene Terephtalate)樹脂)は、エンジニアプラスチックと言われる、工業用の過酷な条件下でも使用できるよう、高耐熱性や機械的強度を向上させた合成樹脂。5エンジニアリングプラスチックの1つである。キーキャップの中では、硬く重い素材で耐摩耗性に優れている素材。長期間の使用でも摩耗が少なく、テカることが少ない。耐熱性があるため、昇華印刷をする際に使われることが多い。

 

ARCHISS Maestro / Quattro

Mistel MD770 / MD600

Vortexgear Tab / CORE

LEOPOLD

ABS

ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂)は、一般的に使われるプラスチックである汎用プラスチック。キーキャップの中では、成形がしやすく軽い素材で発色が良い素材。長期間使用するとキーキャップが摩耗し、テカることがある。耐光性・耐候性はあまり良くないため、長時間日光や紫外線にさらすと白い素材などは黄変し強度が低下する。

 

ARCHISS ProgresTouch RETRO

その他

POMやポリカーボネートなど、PBTやABS以外の素材が使われることもある。

POMは、PBT同様エンジニアプラスチックであり、耐摩耗性に優れている。

ポリカーボネートは、透明性樹脂のため、光を透過させたいキーキャップなどで使われることがある。

(写真はPOMキーキャップ)

キーキャップの印刷

昇華印刷

熱と圧力で、キーキャップ表面からインクを浸透させて印刷を行う。樹脂自体に深く浸透させるため、耐摩耗性のある素材であれば通常使用で印刷が消えることがない。熱を利用するため、成形温度が高く耐摩耗性のあるPBTと合わせて使われることが多い。

 

昇華印刷には、湿式・乾式・真空式などの方式がある。湿式は、タンポでインク載せオーブンで焼く。乾式は、インクの載った転写紙を、熱したキーキャップ天面の上に載せ転写紙を押しつけて浸透させる。真空式は、転写紙を載せ、真空にすることで、真空パックのように転写紙を押しつけ、高温で転写する。基本的に熱を利用してインクを樹脂に浸透させて印刷を行う。

 

ARCHISS Maestro(乾式) / Quattro(乾式)

ARCHISS PBTカラーアクセサリーキーキャップ(真空式)

Vortexgear Tab / CORE

LEOPOLD

2色成形

2種類の樹脂で成形して印刷を行う。正確には印刷ではなく、色の違う樹脂で文字等を表現している。異なる2色の色を使用したり、透明の樹脂であれば文字の形にバックライトを透過したりできる。印刷ではなく樹脂なので、印字が消えない。

 

ARCHISS ProgresTouch RETRO

Mistel MD770 / MD600

Vortexgear VORTEX10 / POK3R V2

レーザー印刷

レーザーで、キーキャップの表面を彫ることで印刷を行う。レーザーで彫るため、印刷の自由度が高いが、長期間の使用で印字部の細かい穴に汚れが入り文字が薄れたように見えることがある。そのためUVコートがかけられることが多い。

また、印字色は素材の色・プラスチックの材質に依存する。例えば、白PBTの場合は、灰色~こげ茶、黒PBTの場合は、こげ茶~黄土色になる。レーザーの照射時間、照射設定によっても色・濃さが変化する。

シルク印刷

版となるスクリーン(膜)をつくり、その上にインクを乗せて印刷を行う。長期間の使用で印刷が消えることがある。そのためUVコートがかけられることが多い。様々な色が使えるが、多色にするには版が色の数だけ必要となる。

(写真は文字部分にUVコートあり)

パッド(タンポ)印刷

パッドにインクを載せ、ゴムハンコのようにキーキャップにインクを載せて転写する方式。転写方式なので、様々な色や絵などが印刷できる。長期間の使用で印刷が消えることがある。

UV印刷

UVとは紫外線の略で、UVインキに紫外線を照射することで、インキ皮膜を硬化させ印刷を行う。硬化するインクを使うため、様々な色や絵などが印刷できる。硬化インクを使うため、シルクやパッド印刷よりは印字が消えにくい(インクや印刷方法によっての差が大きい)。

キーキャップの印字

キーキャップの印字は、印刷される文字(や記号)と、印刷方法という2種類の要素に分けられる。

印刷される文字について

キーキャップに印刷される文字は、配列によって印字の組み合わせが変わる。日本で使われるキーボードは、大きく分けると、日本語かな印字あり、英語のみ(日本語かな印字なし)、英語のみ(英語配列)の3種類に分類される。

 

一般的なキーボードは日本語かな印字ありが多いが、ローマ字入力のユーザーが多いため、ゲーミングキーボードやデザイン性の高いキーボードなどは日本語配列でも、英語のみ(日本語かな印字なし)の場合もある。

キーキャップの形状(プロファイル)

キーキャップ形状はプロファイル(Profile)と呼ばれる。一般的なキーキャップの形状は、「キートップ(指に触れる天面)」「高さ(キーキャップ自体の高さ)」「傾き(キーの行ごとの傾きなど)」などの要素に大きく分けられる。これらの要素を体系的にまとめたものをプロファイルということが多い。また、「高さ」と「傾き」については、お互いに影響を及ぼすため、まとめて説明されることが多い。
キートップ・高さ・傾きで一般的なものは、シリンドリカルステップスカルプチャーと言われる形状のものが多く、指が馴染みやすいキートップで、指が届きやすいよう各行で高さと傾きを変えているものが多い。

キートップ

指に触れる天面のキートップの形状は、主にシリンドリカル・スフェリカル・フラットの3形状がある。

 

・シリンドリカル:円柱を横にしたような形状に少し窪んでいる。一般的なメカニカルキーボードのキーキャップはこの形が多い。(ARCHISSのメカニカルキーボードはこの形状)

 
・スフェリカル:球状に少し窪んでいる。

 

・フラット:平面で作られている。ノートPCのキーボードや、パンタグラフのキースイッチと合わせて薄型キーボードに多いキーキャップ。

 

・コンベックス:天面が凸状にふくらんでいる。(スペースキーなど一部キーで使われることが多い)

キーキャップの高さと傾き

キーキャップの高さ・傾きでキーボードの打鍵のしやすさや、見た目の印象などが変わる。一般的にはステップ・スカルプチャーと言われる、指が届きやすいよう、各行で高さと傾きを変えているものが多い。

 

・ステップ・スカルプチャー:手前から奥に向かって、階段状に高くなり(ステップ)、指が届きやすいようなキーの角度になっている(スカルプチャー)。各行で高さや天面の傾きなどの形状が異なる。

 

・フラット:キーが全てフラットに並ぶように作られている。

代表的なプロファイル

キーキャップの形状(プロファイル)には共通の規格等は存在せず、キースイッチの大きさ・一般的な19mmまたは19.05mmのキーピッチから、おおよそのキーキャップの大きさが決まることが多い。また、CHERRY MXまたはCHERRY MX互換のスイッチに対応するものが多いため、極端に大きいものや小さいものは少なく、形状がおおよそ近いものになっている。

それぞれのプロファイルは、メーカーや個人が決めていることが多く、種類も多いため、ここではアーキサイトで取り扱っているメーカーのメカニカルキーボードのプロファイルを主に紹介する。

OEMプロファイル

メカニカルキーボードで一般的なキーキャップ形状。シリンドリカルのステップスカルプチャー。厳密な規格がないため、ブランドや製造工場により若干高さなどが異なる

 

ARCHISS ProgresTouch RETRO

Mistel MD770 / MD600

CHERRYプロファイル

CHERRY MXスイッチのドイツCHERRY社が開発した、CHERRY社製キーボードに使用しているキーキャップ形状。OEMプロファイルを低くしたような形状で、丸みの少ないエッジの立ったデザイン。シリンドリカルのステップスカルプチャー。

ロープロファイル

CHERRYプロファイルを少し低くしたようなキーキャップ形状。シリンドリカルのステップスカルプチャー。

 

ARCHISS Maestro / Quattro

DSAプロファイル

DSAプロファイルは、各行の高さが全て同じで、キーボード全体がフラットになるキーキャップ形状。

 

Vortexgear Tab / CORE

フラットプロファイル

Appleのキーボードや、ノートパソコンのキーボードに使われている、キーボード全体がフラットになるキーキャップ形状。

 

ARCHISS INTRO